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M.H
生産プロセス技術
Department: 技術部門 MI本部
Year Joined: 2024
Major: 理学部 化学科・理学研究科 物質分子系専攻
材料分析技術 樹脂評価技術
M.H
会社アイコン パナソニックホールディングスについて
パナソニック ホールディングスは、将来を見据えた研究開発やコーポレート戦略の推進、グループガバナンスの強化を通じて、グループ全体の価値向上に取り組んでいます。

その中で技術部門は、事業会社を横断する技術組織として、研究・開発・生産技術・DX・GXをつなぎ、グループ全体の技術力と事業創出力の向上を担っています。新たな技術や事業機会の創出に挑むとともに、長年培ってきた技術を既存事業の競争力強化へとつなげています。さらに、研究から社会実装までを一体で推進し、技術を価値へと転換することで、新たな事業や社会変革の実現に挑んでいます。

基礎研究から応用研究、事業化まで幅広い領域で挑戦できる環境のもと、技術による新たな価値創出を通じて、人々のくらしや持続可能な社会の実現に貢献しています。
パナソニックホールディングス
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Ph.D. Employee Interview
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Q1
なぜこの進路(民間企業・現職)を選択されたのか?
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博士課程では物理化学を専攻し物質の性質を支配する普遍的な法則を明らかにする基礎研究に取り組んできました。自然科学が引き起こす現象の背後にある「なぜ」を突き詰められる点に魅力を感じていました。一方で,基礎研究は社会実装からの距離がある分野でもあります。研究を進める中で,研究成果が製品やサービスとして社会実装されていくプロセスの中にも物事の本質を掘り下げる役割の人材が必要だと考えるようになり,その力を活かせる現場としてパナソニックホールディングスを選択しました。
Q2
現状の仕事内容と、博士課程の研究との関連は?
Q&A photo
現在は生産技術という視点から再生材料の劣化メカニズムの解明と機能回復に関する技術開発に携わっています。博士課程の研究テーマと扱う材料やスケールは異なりますが,業務を行う上での「現象の背後にある要因を分解し,仮説を立てて検証する」という思考プロセスは共通しています。この考え方を,量産や再現性,現場との連携を意識しながら生産プロセスを含むマクロスケールでの製品設計や技術検討に適用し,物事の本質を理解した上で生み出される技術が製品力や製造力にどのようにつながるかという点に意識して取り組んでいます。
Q3
進路選択や就職後のキャリアパスで「苦労・奮闘」したことは?
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就職後に最も苦労したのは,研究成果だけではなく,事業貢献を見据えた上で,品質・コスト・開発期間(QCD)のバランスを意識しながら開発を進める点でした。大学では本質的な正しさや学際的なインパクトを重視して研究に取り組んでいましたが,企業では限られた時間やコスト,現場制約の中での判断が求められます。また,生産技術の業務ではモノづくりの現場に関わる多様な方と協働するため,研究内容をそれぞれの立場に応じて分かりやすく伝え,理解を得ることにも難しさを感じました。現場との対話を重ねることで,研究的視点と生産技術的視点を行き来しながら最適解を探ることの重要性を学んでいます。
Q4
在学中の「将来への不安」や「生活基盤」とどう向き合っていましたか?
Q&A photo
将来や生活基盤への不安の中で,特に経済面は現実的な課題でした。社会人ドクターという選択肢も検討しましたが,業務都合で研究に十分向き合えない可能性を感じました。一方で,最近では学振以外にも国や企業の支援制度が広がり,博士課程への後押しも進んでいます。将来への不安については,博士号取得後のロールモデルが見えにくい点を課題と捉え,企業で博士として働く方々から話を聞くなど情報収集を行いました。最終的には「この研究を続けたい」という意思を重視しました。
Q5
博士課程で培った「思考のプロセス」で、今一番武器になっているものは?
Q&A photo
博士課程で培った思考のプロセスの中で最も武器になっているのは,仮説と検証を軸に,本質を徹底的に考え抜きながら情報を取捨選択し,論理的に前に進めていく力です。AIが進化し,簡単に大量の情報へアクセスできる時代だからこそ,現象を支配する要因を分解し「なぜそうなるのか」を整理する姿勢が重要だと感じています。現在はその視点を,生産技術を含む実務の場で専門外のメンバーにも理解・納得してもらえるよう言語化し,議論を通じて共通認識を築きながら技術課題を前に進めることに活かしています。
Q6
博士就活において、ご自身のどんな「特性」が企業に評価されたと感じますか?
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博士就活において評価されたと感じるのは,専門性そのものよりも,研究の内容や価値を相手の立場に合わせて翻訳し,伝える力です。面接では研究成果そのものではなく,それがどのような課題を解決し,事業やモノづくりにどう貢献するのかという観点で説明することを意識していました。その背景には,博士課程で研究をやり遂げた経験に加え,国内外の学会や若手研究者の会などのコミュニティで多様な立場の人と議論してきた経験があります。結果として,未知の課題に対し周囲と連携しながら突破する柔軟性やコミュニケーション力を評価してもらえたと感じています。
Q7
社内で「博士号を持っていてよかった(一目置かれた)」と感じる場面は?
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社内で博士号を持っていて良かったと感じるのは,技術内容を人前で説明したり,多様な意見が出る場で発言したりする場です。博士課程では,国内外の学会発表や論文発表など多くの発表の場を経験し,研究内容を第三者に分かりやすく伝える力を培ってきました。その結果,厳しい質問や予期せぬ指摘があっても論点を整理し,冷静に対応できるようになりました。また,博士号を持つことで学会や研究コミュニティでも議論に参加しやすくなり信頼に基づいたつながりを築きやすい点も一目置かれる要因になっていると感じています。
Q8
今後、博士としての専門性を武器に「社会で何を成し遂げたい」ですか?
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モノづくり分野は,生産技術に支えられながら発展してきましたが,現場の人による経験や勘に依存した部分や論理的に解き明かされていない領域も多く残っています。こうした課題に対して,原理原則に基づいてメカニズムを解明し,その理解を基に適切なプロセス設計まで導ける人材こそがモノづくりのブレイクスルーをもたらせると考えています。博士課程で培った課題の本質を構造的に捉える思考力を生かし,基礎研究と社会実装のバランスを意識しながらその架け橋となる存在としてパナソニックホールディングスでモノづくりの進化に貢献したいと考えています。
Balloon Message to Ph.D. Students
モノづくりの会社だからこそ,材料の源泉から生産現場まで幅広い立場の人材が関わり,先端技術を融合しながらイノベーションを生み出せる環境があります。博士課程で培った経験は,物事の本質を見極める思考力に加え,多様な立場の人と対話しながら課題を整理し,技術を社会実装へ導く力として,大きな武器になります。進路に迷う中でも,自分の強みがどのような環境で最も活きるのかを意識しながら納得のいく選択をしていただければと思います。